教室の中のリベラル【杏子 出席】
by 杏子
やっぱりOLちゃんはお見通しなんですねぇ
ワタシがカーストに属していなかったこと、ばっちり見抜かれている
それを「カーストに属せなかった人」と見る人もいるかもしれないけどね
カーストにすら属せない子というのは、実際にいると思う
ある意味で、もし適切な仲間がいるのならば、
カーストに属することはとても安全なことでもある
というのは、カーストに属さない部類の人間は
クラスから総スカンされるいじめられっ子
or
クラスの誰もが無視できない人
そのどちらかになる傾向が強い
つまりいじめられるリスクが高く
いじめられっ子になるか特別枠になるかは
ものすごく紙一重な話だとワタシは思うのだ
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ワタシは小学生時代に
カースト上位とつるんでいた歴史があるおかげで
中学時代も彼ら彼女らに無視されることはなかった
まず彼らは知っていた
ワタシに何かすると報復が来ると
報復と言っても至極まっとうなことをするだけなんだが
(担任に言う→ワタシが優等生だから担任は無視しない)
そしてワタシは彼らの求めるものを知っていた
彼らにはワタシの力が必要だと知っていた
力って何ほどのことではない
シンプルに、学力である
彼ら彼女らの心を掴むのは実に簡単だ
優等生だから一見、
先生の言うことを100%聞きそうなワタシが
彼らが求める絶妙なタイミングで
授業中に答案を囁いたり
あるいは彼らに同情する
「死ねっていうのはどうかと思うけど
あの先生を良くないと思う気持ちはわかる」
「校則を破ったのは悪いけど
先生のあの怒り方は理不尽だと思う」
この2つの処世術が
ワタシのクラス内位置を絶対安静にした
ワタシは子供時代に
「ガリ勉」だの「優等生」だのとからかわれる
時間が長かった
そのうちに、それを
みなさんの利益となるように還元すれば
誰も文句を言わなくなるのだと気付き
中学時代を一度もいじめられることなく
終えることができた
小学校では二度ほどいじめられたり
クラスが収集つかないほど荒れたり
あまり良い環境ではなかったので
そこから、平和な中学時代を想像もできなかった
そして高校に進学しても
この処世術のおかげで概ね平和だったのだが
わたしはそこで人生初レベルで
ちっとも分かり合えない人に出会うのだった…
まぁこの話はまたいつか
ちなみに中学時代の友人は
今あってもすごくいい感じで笑い合える
それは本当に恵まれたことだと思う