杏子とOLの出席簿

20代女子ふたりの背伸びをしない交換日記。

愛とか恋とか親とか彼とか【OL 補講】

byちやほやされたいOL

 

 

 

実は最近事件があって

とある男性に交際を申し込まれた

 

とてもいい人で
お堅い仕事だし
一緒にいて楽だし
価値観も近い

 

出会って2ヶ月ほど
ごはんや、古書店巡り
夜の丸の内散歩など
指一本触れない健全デートを重ねた

 

何度かデートをするうちに

「この人を好きになればいいのかもしれない」

と思うようになった

 

でも結局
交際はお断りをした
お付き合いするのは彼に失礼だと思ったからだ

 

 

 

 

**********

 

親との距離の取り方がわからない
私が家族という奇妙な関係の中で
どのような価値観を持ってきたかは前述の通り

 

koukandairy.hatenablog.com

 

私は家族を愛している反面
滅ぼしたいとも思っている

 

親の敷いたレールを生きてきた私が
初めて反抗したのは22歳の時だ

 

 

親が用意した就職先を蹴った
どの世界にもコネってあるのだなと感心した

 

私は父親の最後でありもっとも叶えて欲しかった願いを裏切り
自分で就職先を決めた
別の就職先を選んだ時「言うこと聞かない恥ずかしい娘でごめんなさい」とメールをしたら

「恥ずかしいとは思っていません。自分の思いばかり押し付けてすまなかった」

と返事が来たがきっといろいろな言いたいことがあったのだろうメールが返ってきたのは翌日だった

お前の為を思って言っているんだ
小学生の頃からそうしろと言ってきただろ
どれだけ学費を払ったと思っているんだ
私への怒りはあったと思う


でも、最終的に父は私の選んだ道を祝福してくれた
そんな優しさをありがたいとは思いつつ
父の長年の願いを叶えられなかった悪い娘としての罪悪感が濃くなった。
3年たった今でも父はいまだに転職を進めるし
結婚はその職業の人がいいだろうと口にする

 

母は母でまた別の厄介さがあって
月に2回は会いたいから首都圏在住の人とでないと結婚はダメ
孫は中学受験させていい大学に行かせたいから教育への関心と財力のある人でないとダメ
彼氏ができたら報告しないとダメ
結婚は早くしない方がいいけれど出産はしなきゃダメだから30代前半には
と、いろいろ言ってくる。

 

 

まあそんなのはよくある話で
親の小言をかわすのは子どもに与えられる義務みたいなものなのだが
私に刷り込まれたいい子ちゃんが
両親からの言葉をスルーはさせないのである

悲しいかな何年たっても

私は両親の期待を少しでも叶えたいと思っているというわけだ

******

 

 

 

 

話を戻す
なぜ彼の告白を断ったのかといえば
面白みのない言い方をすれば、彼を好きである自信がなかったからだ

 

 

でも「彼と交際したら、親が喜ぶだろうな」と思った。
しっかりした人だし、家族も温かく迎えるだろう
彼もきっと馴染む努力をする人だろうし
彼が家族と仲良くなってくれたら私はきっと嬉しい

彼を好きになろうと努力にも近い感覚にある自分がいた
しかし、そんなのは変だ。

 

 

念のため言っておくが、彼のことは人として好きだ
そうでなければ神保町で8時間本屋巡りなんてしないし
お互いに好きそうな本を見繕ったりはしない
でも彼への想いが恋なのか
今の私にはわからない

 


彼が私に向ける視線に好意が含まれているのは感じていた
3日に1回は電話してくること
私の好きなドラマを見始めたこと
毎日おはようとラインしてくれること
月が綺麗な夜は教えてくれること

 

大切に、外堀から埋めるようにアプローチされるのは久しぶりで
そわそわした


もっと言うと居心地は良くなかった

 

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私が彼という人間を好きになる前に

彼を家族というフィルターを通して見てしまったこと

私が今はとても恋愛モードではないこと

恋はするものではなく落ちるものであること

 

なにをどう足し引きしても
彼と交際する答えにならなかった

彼は「連絡先は消したりしないから
気が向いたら連絡して」
と言ってくれた

 

 

本来私は、そんなに想われていい人間ではないのだが
ありがたい

この先どうするかは、時間をかけて考えていくことにしよう

 

 

それにしても私は本当に

恋愛が1番の苦手科目なのかもしれないな、と

つくづく思った